五条霊戦記 GOJOE
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世界

「ダルに血をくれてやれ」

最初聞いたときは思わず鉄吉と一緒に『ダルぅ??』(なにそれ?)で、近畿特有のなんかの呼び方かなぁ、とか考えてたんですが、そのあと穀類のようなものをまいてたんで、ひだる神かとなるほど納得。ここで「だる」と連想していたらなんか違ったかも知れませんが、「ダル」と頭の中で聞こえてしまったので、なんだか洋風のひびきあり、ってカンジで(笑;)。ひだる神といわれれば馴染みがあるけど、いきなりダルじゃ判らなかった。というところで柳田國男の「ひだる神のこと」を読み返してみたらばしっかりのっておりました。呼び方もさまざまで大和・十津川の山村でダル、日高郡山路の山村ではダリ、ほかにダラシと呼ぶところもあるそうです。退治法は「食物をとる」「米という字を掌に書いてのむ」「食物を投げる」などで、「血をくれる」というのはなかった。といっても、たった文庫4ページ分の記述のことだから、改めて何か調べてみようかな。

肉体的快楽

いや、なんかちょっとびっくりしたんだけど、これでもかというくらいの殺陣で。斬り合いとか殺し合いとかの「触覚」的な快楽にうちのめされたというか。ちょっといやらしい表現になるけど、殺し合いをしてるときに勃起しちゃう感覚というのが画面からどっかんどっかんやってきて、かなりやばいものを見てしまった感じ。ああ、これが男のロマンだよなぁなんて。殺し合いだからそれも変だけど。プログラムで監督が「決闘というのは男同士のセックスを描いているようなもの」とおっしゃってますが、まさにそれだったというのはちょっと判ってしまった(表現がいちいちロコツですいませんが「そーいう意味」じゃないからね)。男にとって戦うことは本能的に気持ちがいいんだ。それがあたりまえだった時代に、観客に「体で判らせる」なんて、ちょっと恥ずかしくてあんまりできないよね。それ考えるだけで、あんなに面白い殺陣を終始展開するなんて並にできることじゃあありません。

この映画はDTS(Disital Theater System)と5.1チャンネルとかいうサウンドシステムが使われているらしい。今回初めて知った言葉でよう判らんけど、要はすばらしいスピーカシステムってことなんだろう…。映画の音ってとかく劇場のスピーカに左右されるけど、今回のこのシステムは配置によっても左右されるみたい。同じ劇場でも座る場所によって音の聞こえ方が全く違ってた。たまたま同じ劇場で、前の席と後ろの席とで2度見たんだけど、前の席の方が良かったよ。後ろの方ではあまりよく聞こえなかった音とかがかなり鮮明に聞こえてたし、後ろから聞こえてくる台詞も不自然な感じがあまりしなかった。