前回の続きです。

テラリウム…?
テラリウム水槽っていってるんですけど、テラリウムやるのに最適な水槽っていうだけでこの水槽でテラリウムやってるわけじゃないんですよ。テラリウムといえば爬虫類が居がち。そしてカメは爬虫類。買ったのも最初カメ用だったことは確かで、一時期はこの水槽でカメが生活していた時期もありました。
NOTE:テラリウムということばにすら親しみのない人も多いんじゃないかと思って少し説明するんですが、水槽とかに土壌をもりもり整えて、熱帯性の草をもっさもっさ植えて、主には熱帯性爬虫類の育った環境をつくるというかそういうネイチャーアクアリウム的なものじゃないかと思ってます。生体を入れないテラリウムもあるみたいですがわりかし特殊なはずで、だいたい水辺の小さな生物を飼います。
水部を深めにつくって小魚入れることもふつうにあって、熱帯魚とかともわりと親和性のある小型の環境再現手法です。そういうのはアクアテラリウムと呼称するみたいです。
この水槽はテラスペースというシリーズでなまえからしてテラリウム用でふだんはテラ水槽と呼んでます。この水槽のいいところはフロントが観音開きではなくて片側で開けられるところ(フロントがすっきりしてる)、テラリウム用のわりにわりと高めの水位をつくれるところです。だいたい水位線が10cm前後とか低めのが多いので。うちにあるサイズのやつは30cm水槽くらいの水量を保つことができます。水量が多いのは水質をきれいに保ちやすく、熱帯魚にとってはいいことなのです。
この水槽についてはカメの記事でもまた書きますのでここまでとして、さてカメ用に買ったはずのテラ水槽になぜいま別の住人が入っていることになったのか。その生体の生態に所以がございます。しゃれではございません。まぁひっかけたけど。
住人はスネークヘッド


というわけでスネークヘッド(いわゆる雷魚)です。
詳しくいうとブルーレインボー・スネークヘッド(ニューレインボー・スネークヘッド)というスネークヘッドのなかでも小型で最長20cmほどの、60cm水槽でも飼えるサイズのスネへ。我が家では大型種飼えませんのでちょうどいいかんじ。
なんでお迎えしたの?っていうところはなんか衝動買いに近かった気もする。そんなに気になる魚の部類ではなかったんだけど、調べてたら急に飼ってみたくなったんですよね。あと動画見てたらかわいすぎた。大型だけど最近チャンナ・バルカとかちょっと流行ってるのでスネへ系の動画も多いのですよ。




NOTE:ブラック・ウォーターていうのは黃〜茶色に色濁りした水の環境で、色のもとになってるのは朽葉や流木から滲み出てくるタンニンとかですが軟水化とかもしてくれて、魚にとって過ごしやすく健康になるともいわれています。現地の環境再現的な雰囲気をかもすので、見た目を好んでブラック・ウォーター化することは多々あります。
Jump(ヴァン・ヘイレン)
さてこのスネークヘッドですが最大の特徴はジャンプ。
しゃれにならないくらい飛びます・飛びます(坂上二郎)。水槽の上部に1cmの隙間も作るな!といわれるほど、小さな隙間から飛び出るのです。そして死ぬのです。どれくらいジャンプするかというと、おそらくうちの小型スネへでも20cmは飛んでいます。


最初のころは、W30*D30*H40のハイ水槽で水位を少し下げつつ蓋をびっちりして、フィルターのパイプとかでできる隙間は園芸用の底敷き網を切って塞いでとか頑張っていました。
それでも、餌をあげようと蓋を持ち上げた瞬間とか、しまいには底敷き網を跳ね上げてとか、3回くらい地面にべちゃあ、しました。よかったよ、在宅してるときで。いちばん最初のときは飛び出した瞬間を見てなかったから、遠目からぬめった細長い物体をくるるがそばに座ってじっと見てるから「毛ゲロした?」と思って雑巾もって近寄ったらスネへだったってかんじですよ。
ふつうの水槽で20cmも水位下げられないし…こりゃあかんどうしよう、と思ったところで、当時カメが住んでいたテラ水槽です。


フロントの扉はめったに開けなくて(お掃除のときくらい)、だいたい蓋側から手を伸ばして餌を落とす感じです。餌どきは姿が見えただけでジャンプしてジャンプしてジャンプして餌くれしてきます。もうテラ水槽じゃないと飼えない…。
もりもり食べるよ!
こいつはブリード個体というのもあってものすごく人馴れしてるんですよね。近づくと「餌?」ってそばに寄ってくるし、カメラ向けるとだいたい「餌?」って感じでこっちを正面からじっと見てくるので体側の写真がなかなか撮れない。まぁ食欲は旺盛です。
ふだんは人工飼料でバイブラバイツとかをあげてます。もう少し大きくなったらカーニバルを割ってあげようかと思ってますが、バイブラバイツを食べるときの「ポリッポリッ」ていう咀嚼音がたまらんのです。
肉食なんでたまに生餌をあげることにしています。苔取り要員として、食べられてしまうのを覚悟でヤマトヌマエビやサイアミーズフライングフォックスを入れることもあるんですが、どうやら生体についてはなんかスイッチが入ると急に食べだすってかんじで、1ヵ月以上食べずに同居できる期間もあるんですよね。逃げられてるわけじゃなくて、近くをすいーとか泳いでも知らん顔なので、ほんとになんかスイッチが入って食べたくなるみたいです。そして食べるときは一気に食べます。うちに連れてきたとき一緒にアカヒレを10尾餌用に買って、まぁ1日1尾くらいのペースで食べるじゃろって全部一緒に水槽入れたら一晩で完食してしまって、一体その小さい体のどこに?(当時の体長5cm)っていうのもあったんですが、肉食魚の食欲をはっきりいって侮っておりました。ちなみに初めての肉食魚です。あ、でもナマズも基本肉食だったかな…。
水槽内環境


水草やらないのでネイチャーアクアリウムはそれほど興味ないのですが、スネへはなんだかわりとそっちぽいのを意識して環境をつくっています。
流木多めに組んで隠れる場所というか入り組んだエリアをつくって、水上で葉陰をつくるための腰水植物を置いてる感じ。ブラック・ウォーターにしたのはたまたまで、流木多めで活性炭入れなければ、自然にブラック・ウォーターになるんですよね。雰囲気いいから活性炭いいか、っていう。
最初は腰水の草をシダ類にしてたんですが、前回の阿鼻叫喚水槽のヤマサキカズラをどうにかしたいってんで、シダをまた別の水槽に移動して、ヤマサキカズラを移植することにしました。



なにしろこのテラ水槽、広々とした上部空間を持て余してるよなっていうか無駄にしてるような気もしてたので、葉っぱが増えてみっちりしていい感じ。反射で見えにくいですが、葉の下に10Wが1灯あるので水中部は暗くなりません。ヤマサキカズラにはダクトレールからのライトがあたっています。
同居してるブッシープレコ
まぁだいたい苔取り要員は入れなきゃっていうのがあるんですが、だいたい小さい魚やエビは大きめの魚や肉食魚には食べられてしまうことも多いです。そこで最近はプレコをよくお迎えしてるんですが、この水槽には、2年以上まえからうちにいるブッシープレコに同居してもらっています。

プレコが苔取り要員にあまり選ばれないのは水草の食害という問題がありまして、苔だけでなく水草ももりもり食べちゃうんですね。アヌビアスみたいな硬い草まで食わんじゃろと思ったらけっこう食べるのでこないだのリフォームで撤去しました。ほかの水槽ではあまり食べられてないので、草食べるのは個体差もありそう。
投入した最初は、プレコを食べないまでも噛みついたりしないかちょっと心配で監視してました。基本プレコはじっとしてるタイプなんですが、じっとしてるプレコに「えっ近」ていうくらい間近に張り付いてよくメンチきってます。その状態で双方固まったように動かない様子がすごい面白い。でかすぎて食べられないのも、縄張りを荒らすような相手でもないのが判ったようで、気になりつつもとくに襲いかかることもなく。でも餌どきは取り合ってちょっとけんかすることもあるかな。バイブラバイツはプレコも大好き。


プレコは我が家に今4-5種類くらいいたと思うので今度まとめて紹介したいですね。ただ、隠れてるやつが多くて写真に撮れないんだよなー。