各種専門業界の健全化に努力してほしいなぁという愚痴と説教

各種専門業界の健全化に努力してほしいなぁという愚痴と説教

今日はちょっとまじめな専門業界話など。たびたびTwitterに愚痴るのも嫌になったので(笑)、ここで一回吐き出しておけば落ち着くかなと、そんな内容なんですが申し訳ありません。

こちらの記事、主題のキュレーションサイト問題は別途たびたび愚痴たれましたが、今回はこの問題を「助長した」といわれる以下クラウドソーシングについての言及に注目。※下線サイト投稿者注。

「クラウドソーシングの記事単価が不当に安かった」という指摘について報告書は、「ユーザーが自らの意思で業務を選んで受注していたことからすれば、不当に安かったとは考えられない」との見解だ。「報酬の水準が記事内容の不適切さにつながった」という指摘に対しては、「確定的な見解を述べることは容易ではないが、不適切な記事を生む背景になったことは否定できない」としている。

【ITmedia NEWS】利益優先でリスク軽視 医療記事の監修「コスト見合わない」と見送り……DeNAキュレーションサイト問題の背景

ほら見たことかおまえら莫迦だと。「クラウドソーシングの記事単価が不当に安かった」といわれる、その成果物に対しての報酬相場を下げているのは誰かって話ですよ。肝心の金をもらうほうが下げているわけですよ。
これ本当に残念ながら、クリエイティブの世界のあっちこっちで聞く話で、最たるものが最近低賃金・超ブラックで話題が増えているアニメ業界。あそこはもうレールががっつり引かれてて複雑化してるので問題が変わってくるんですが、あのね、金もらうほうが気をつけてないとどこのクリエイティブ系もアニメ業界と同じになっちゃうよ、いいのそれで?!という思いなわけです。

去年まで勤めてた営業畑出身の会社社長ですらいってて呆れたことなんですが、要するに能力の低い営業が決まっていうことがあります(暗に前職の社長を低能といってしまった)。

「ここで安く受けて喜んでもらっておけば、あとの繋がりができるし、その先にいる繋がりにも仕事を紹介してくれる!」

そこで得意の説教発動ですよ。安い仕事からは安い仕事しか増えない(500円の仕事を100円でやってくれたとたくさん紹介されたとしても単なる赤字の山積だろが)。値段重視のクライアントはそもそも質が悪いから質の悪い仕事しか増えない(良いものを作りたいという意識のレベルが低いということ)。安かろう悪かろうを量産しても会社の評判が落ちるだけ。なんでそんな簡単なことが判らない?工数計算(端折って判りやすくいうと人的原価計算)もできないんだったら、つまりそんなくだらない理由で赤字の仕事を1回でもするつもりならおまえは営業=ビジネスマンとして失格。

あとクラウドソーシングとかでありえない低単価で受注してる連中のいい分はこうです。

「好きなことを仕事でやらせてもらえるんだから、金額なんてどうでもいい」

死んでしまえと思いますね。上述の低能な営業と同じこといってる人も大変多いんですが、それはそれで営業力養えって話なのと相場が判らないっていうようなやつには勉強しろよと思うだけでまだそれほどなんですが、「やらせてもらってる」という意識が本当に迷惑極まりない。そんな意識ならそもそも仕事(プロ)というな趣味だといって無料でやれよと思います。そのほうがまだぜんぜんマシ。

えっとですねクリエイティブに限らずなんですが、仕事を売る方には買う人を選ぶ権利がある、つまり顧客とは同じ土俵に立っているわけです。さらに買い手に対して「どうしてこの金額なのか」ということを教育する義務が業界や同業者に対してあるんです。これらがとてもシンプルで大切なことなんですが、こんな簡単なことを頭に入れてない人が上述のような問題発言をするわけで、こないだの春コミで噴き上がった同人買い手のきちがい化問題とかにも繋がるんですよ(話飛んだなと思わないで、根底は同じですよ)。売り手はまず、めんどくさがらずに買い手を教育しろ!それができないなら仕事になんてしないでくれ。金額相場だけじゃなくて質相場も下がるから。

悪いいい方でなくお客さんの教育がちゃんとできてるとですね、値下げどころか相応な値上げ交渉がちゃんとできるお客さんになってくれます。こわくて値上げがいいだせないとかもよく聞くんですが、そんなことないです。お客さんが理解してくれる正当な理由をちゃんともっていけば、応じないお客さんなんていません。応じないお客さんは理解力のない質の悪いお客さんと見切って契約切ればいい。自分で「切られちゃったら困る…」とかいう弱みを作るな。そうされて質の悪いお客さんも「自分が不勉強だった」と学ぶんです。あの、教えないとだめなんですよ、ほんとに。

いやもうそれはもちろん、おまえが奴隷になりたいというんだったら勝手にいくらでも金額下げればとは思うんですけど、その奴隷根性が業界の相場を軒並み下げてしまうので、おまえはおまえおれはおれ、で済む話じゃないんです。どんな業界だとしても、その足の先だけでも所属しているなら業界の健全化を頭にもってないとだめじゃないですかね。

判るんですけど、とくにクリエイター的な人は押しの弱い人が多いので(推しの押しは激しいくせにな)、そんなお客さんに交渉なんか無理っていいたくなるのも。ただ、根拠のある自信ならそれはアピールしとけよと思います。あたしなんて根拠もなくいつも自信満々にしてますけど、それで却って割のいい仕事もらえたり能力以上に評価してもらったりしてます。人生思うよりイージーなので安心してください。

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